コロタイプ体験レポ

先日参加したコロタイプワークショップ

京都の株式会社便利堂へ行ってきました。
入り口に明治時代の平台印刷機が展示してありました。
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コロタイプというのは、フランスで発明されて、ドイツで商業化された写真印刷技術です。
ガラス版にゼラチンと重クロム酸塩の混合乳剤を塗布して刷版を作ります。重クロム酸塩は紫外線の感光性を持ち、古典陰画技法では重要な感光材料となります。
コロタイプが日本で普及したのはアメリカからかえってきた小川一真が工場を造ったことから始まると言われてます。昔の学校アルバムはほぼこの印刷で制作されておりました。キャビネサイズの乾板の幕面を剥離して刷版を作りました。網点を用いない印刷法のため、階調再現性が良く、カーボンを膠で溶いたインキを用いるため画像の耐久性もあります。
便利堂は3色分版によるカラーコロタイプ印刷を開発して、数々の文化財などの貴重な複製などを制作している会社です。現在コロタイプ技術を維持している会社は、この便利堂と、同じく京都にある真陽社の二社だけになってしまったようです。2社とも文化財報告書など一部の少量部数の高品質印刷を必要とする需要に応えていると思われます。便利堂は現代写真家の高品質印刷物にも力を入れているようで、このワークショップの時もエメット・ゴーウィンなどのプリントを見せていただきました。
今回のワークショップは、デジタルデータをピクトリコのインクジェットフィルムにプリントした物から刷版を制作しております(この部分未確認)。
参加者は8名+αで、一人当たり2枚の刷版が事前に用意されておりました。
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露光済みの刷版を水につけて、ゼラチンを緩めて、その後グリセリン溶液につけて準備します。
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作業手順の説明プレゼン
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インキをローラーで載せて行きます。この載せ具合がなかなか微妙で、何回もトライしていくとこつがつかめてきます。まあ手刷りの面白さでしょうかw
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周囲を紙でマスクして、刷りたい紙を載せ、ローラーに掛けます。
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刷るための紙はコウゾ、雁皮などの和紙とマットの洋紙が数種類用意されておりました。
下の画像はイメージで作っております。
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いろいろトライしながら、18枚ほど印刷させていただきました。

このようなワークショップは2回目ということでしたが、手順説明や、機器などの準備も大変スムーズに用意されており、戸惑うことなく体験できました。次の企画もあるようですから、一度参加されることをお勧めします。

私の出力の選択肢として、
インクジェットによる出力かコロタイプかというあたりに収斂されてきたかな?という感想をもった一日でした。プラチナプリントよりも階調の点でコロタイプに優位性が見いだされたかも?

コロタイプについて、いくつかの参考サイトをあげておきますが、必ずしも正確な記述ではない可能性もあります(人名の間違いなど)。情報の裏付けは各自でお取下さい。

追記:
そういえば、ちょうど昨年の今頃開催されたオルタナティブ・プロセス国際シンポジュームでもワークショップあったんだった。


コロタイプ通信
http://takumisuzuki123.blog.fc2.com

[もじ見]コロタイプ印刷の便利堂へ伺う
http://typotype.eszett-design.com/2011/07/blog-post.html

コロタイプ印刷の耐オゾン性
http://www.ecodesign-labo.jp/voice/pdf/voice18.pdf

中島ゴムローラー製作所ブログ
http://nakajima-roller.at.webry.info/201207/article_1.html

國學院大学取材日誌
http://pr.kokugakuin.ac.jp/class/2013/07/20/180914/

コロタイプの製版と印刷の実際
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/artbooks/colloP.htm

20130903追記:
>当日の模様

ゼラチン感光液の作り方
http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-16.html

  by dojou7 | 2013-09-02 23:25 | 雑談

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